BrightSignをLAN経由で映像を配信できるRTSP配信サーバーとして使用する方法を紹介します。
BrightSignで「IPストリーミングサーバー」機能に対応している機種ではRTSP配信サーバーとして使用できるのですが、通常のBrightAuthor等だけでは設定できずプラグインを使用する必要があります。この記事ではプラグインの取得方法や導入手順などをまとめたいと思います。
使用した環境
- BrightSign XT1144
RTSP 配信に対応しているBrightSign
現行の公式サイトのBrightSignラインナップの中では、以下の型番が対応しています。
- BrightSign XT1144
- BrightSign XT244
- BrightSign XD1034
- BrightSign XD234
プラグインをダウンロード
以下URLよりzipでプラグインをダウンロードします。
https://github.com/brightsign/BrightAuthor-Plugins
ダウンロードした「BrightAuthor-Plugins-master.zip」を解凍して以下のファイルを取り出します。
\Media-Server\server_plugin.brs
取り出した「server_plugin.brs」を任意の場所に配置します。
(今回は例として、プレゼンテーションファイルと同じフォルダに配置しています。)
プラグインの編集
このプラグインでは、RTSPストリーミング配信を行う映像ソースを動作パラメータを設定することにより選択可能です。
「server_plugin.brs」ファイルをメモ帳などで開き編集してください。
- HDMI入力を配信
- 動画ファイル(*.ts)を配信
- プレゼンテーション表示を配信
動作パラメータは「server_plugin.brs」プラグインの35~37行目あたりにある、以下を編集することで設定可能です。
s.streamdisplayenabled = false s.hdmioutenabled = true s.hdmimultienabled = false
下記にそれぞれの動作モードの設定内容を記載します。
「HDMI入力を配信」の動作に設定する場合
s.streamdisplayenabled = false s.hdmioutenabled = true s.hdmimultienabled = false
「動画ファイル(*.ts)を配信」の動作に設定する場合
s.streamdisplayenabled = false s.hdmioutenabled = false s.hdmimultienabled = false
「プレゼンテーション表示を配信」の動作に設定する場合
s.streamdisplayenabled = true s.hdmioutenabled = false s.hdmimultienabled = false
プレゼンテーションの編集
「server_plugin.brs」プラグインをプレゼンテーションに登録する手順を記載します。
BrightAuthorでプレゼンテーションを開き、 ファイル > プレゼンテーションのプロパティ をクリックします。
「オートラン」タブを開き「スクリプトのプラグインを追加」をクリックします。
下のリストに、プラグインの設定欄が表示されるので名前に「server」、パスに「server_plugin.brs」のパスを選択します。
プレゼンテーションにプラグインの登録設定が完了しました。
「OK」をクリックして、プレゼンテーションのプロパティを閉じます。
上記でBrightSignをRTSP配信サーバーとする設定は完了です。
サーバーにするBrightSignに書き出しを行ってください。
ストリーミングURL
HDMI入力ストリームへアクセス
rtsp://serverIPAddress:8090/mem:/hdmi/stream.ts
動画ファイル(*.ts)ストリームへアクセス
rtsp://ServerIpAddress:8090/file:///file.ts
rtsp://ServerIpAddress:8090/file:///folder/file.ts
プレゼンテーション表示ストリームへアクセス
rtsp://serverIPAddress:8090/mem:/display/stream.ts
トラブルシューティング
映像がストリーミング配信されない
私の環境では以下設定を変更すると、正常に配信するようになりました。
BrightAuthorでプレゼンテーションを開き、 ファイル > プレゼンテーションのプロパティ をクリックします。
「オーディオ」タブの音声構成 を「固定音声」に設定
使ってみた感想
BrightSignにプラグインを導入するだけで比較的簡単にRTSP配信サーバーにすることができました。実際にクライアント側で再生してみるとカクツキなどはなくなめらかに再生できますが、3~5秒程度の遅延がありました。
私が使用する用途では問題はありませんでしたが、リアルタイム性が求められる場合は採用しにくいと思います。
また、単純にHDMI入力をRTSPで配信するだけの場合、下記のようなビデオエンコーダを使用するほうが簡単で費用も抑えられると思われます。
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